【自ら反る】
君子は自ら反(かえ)る──「自反」ということは『論語』『孟子』の根本精神といってよい。
自ら反る、自らに反る。自分で自分に反る。
例えばつまずいてけがをした。
「こん畜生(ちくしょう)!」といって石を蹴る人間がある、そういうのはつまらない人間である。
つまずいた時「ああうっかりしていた。おれもまだいけないぞ」と反省する。
例えば武道の達人だったら、つまずいてひっくり返るとかいうことは決してない。
物につまずいてひっくり返るなんて、これは迂闊(うかつ)のいたすところだ。修行未熟のいたすところだ。
だからそういう時には、「しまった。おれもうっかりしておった」と自ら反る。
それが本当の人間である。
その人は確かな人であり進歩する人だ。
そこからも非常に変わってくる。
安岡正篤一日一言―心を養い、生を養う
posted with あまなつ on 2009.11.05
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致知出版社(2006-05)
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安岡先生のお言葉をかみしめる
忙中、閑有り
まさに座右の書
難しいがチャレンジして読んでみるべき本
「自分から」を思い知らされた。